三重水産専門学校 (旧制)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
三重水産専門学校
(三重水専)
創立 1947年
所在地 三重県香良洲町
(現・津市)
初代校長 倉茂英次郎
廃止 1951年
後身校 三重県立大学
(現・三重大学)
同窓会 三翠同窓会

三重水産専門学校 (みえすいさんせんもんがっこう) は、1947年昭和22年) に設立された私立の旧制専門学校

概要[編集]

  • 日本の内地では、函館鹿児島に次いで 3番目に設立された水産専門学校。
  • 本科 (修業年限3年) に漁業科・水産製造科・水産増殖科の 3科を設置した。
  • 経営悪化のため後身校を持たずに廃止されたが、新制三重県立大学水産学部 (1950年4月発足、後の三重大学水産学部、現・生物資源学部) の事実上の前身校となった[1]
  • 同窓会は 「三水会」 と称したが、1991年に新制三重大学旧水産学部同窓会 「勢水会」 と合併し、「三翠同窓会」 (元は旧制三重農専・新制三重大学旧農学部の同窓会) に合流した。

沿革[編集]

私立三重水産専門学校の発起人は不明とされている[2]。財団法人三重水産専門学校の初代理事長には村尾克己 (1899年生-1963年没) が就任した。しかし、設立後まもなく急激なインフレに直撃され、学校経営は破綻状態となった。

  • 1947年5月1日: 三重水産専門学校開校。
    • 本科 (修業年限3年) に漁業科・水産製造科・水産増殖科の 3科を設置した。
  • 1947年11月: 第1回記念祭を挙行。
  • 1948年12月: 財団法人経営悪化で理事長交代。
    • 第2代理事長には、生徒父兄から選出された福島繁蔵が就任。
  • 1950年3月: 第1回卒業。
  • 1951年3月: 最後の卒業式 (第2期生・第3期生)。
  • 1951年5月: 三重水産専門学校閉鎖、財団法人解散。

歴代校長[編集]

  • 初代: 倉茂英次郎 (1947年5月 - 1949年6月死去)
  • 校長代理: 岡田弥一郎 (1949年6月 - 1951年3月)
    • 新制三重県立大学水産学部 初代学部長

校地の変遷と継承[編集]

校地は、三重県一志郡香良洲町 (現・津市香良洲町) の三重海軍航空隊跡地で、香良洲漁港に隣接していた。南隣には、戦災を受けて避難してきた三重師範学校の校地が存在した。

関連項目[編集]

脚注[編集]

各書籍の詳細は、#関連書籍を参照のこと。

  1. ^ 『三重大学五十年史 : 通史編・資料編』 1999年、157頁 によれば、最後の校長代理 岡田弥一郎が三重県立大学水産学部の初代学部長に就任した。ほかの教官7名、職員若干名が水産学部に移籍している。また、卒業生4名ほどが水産学部に再入学したとされている。
  2. ^ 『三重大学五十年史 : 通史編・資料編』 1999年、156頁 では、蜷川虎三説や世耕弘一説が挙げられている。

関連書籍[編集]

  • 三重大学開学50周年記念誌刊行専門委員会(編) 『三重大学五十年史 : 通史編・資料編』 三重大学開学50周年記念事業後援会、1999年9月。

外部リンク[編集]